2019.11.19

ヘパリン類似物質 Q&A

ヘパリン類似物質は顔や手荒れに使える?ヘパリン類似物質についてお医者さんに聞いてみた

ヘパリン類似物質に関するさまざまな疑問を、セキひふ科クリニックの院長であり、富山大学医学部医学科・臨床教授でもある関太輔先生に実際に聞いてみました。

 

Q1.

ヘパリン類似物質は顔に使っていいのですか?

A1.

ヘパリン類似物質は、顔に使用しても問題ありません。基本的に体のどの部分でも使用することが可能です。

(参照:顔や手荒れに使えるヘパリン類似物質配合市販薬「ヒフメイド油性クリーム」公式ページ

 

Q2.

顔の中で、使ってよい部分と使ってはいけない部分はありますか?

A2.

顔全体に使用しても大丈夫です。しかし、目や口に入らないように注意する必要があります。

 

Q3.

たくさんの量を使って問題はないですか?

A3.

使用する量に特に制限はないので、患部の広さに応じて量を調節して使用してください。

 

Q4.

期待される効果はなんですか?

A4.

ヘパリン類似物質には高い保湿作用があり、乾燥した肌に潤いを与えます。

(参照:新型コロナウィルス感染予防の新習慣に「うがい」「手洗い」+「保湿」のススメ

 

Q5.

尿素との大きな違いはなんですか?

A5.

ヘパリン類似物質と尿素は両者とも保湿剤ではありますが、尿素は角質溶解作用があり、バリア機能を低下させます。尿素は肘や膝など、角質が厚く硬くなった部位の保湿に適しています。

(参照:ヘパリン類似物質はなぜ肌にいいの?~尿素・セラミドとの違い~

 

Q6.

ヘパリン類似物質に副作用はありますか。

A6.

これといった副作用はありませんが、まれに刺激を感じたり、赤みが出たりする方もいらっしゃいます。そのような場合は使用を中止して、医師にご相談ください。
なお、出血性血液疾患(血友病、血小板減少症、紫斑病など)をお持ちの方や、血液凝固抑制剤を服用中の方は、ご使用を控えてください。

 

Q7.

何歳から使用できますか?

A7.

使用年齢に制限はなく、赤ちゃん(新生児)から高齢者まで幅広い年齢層の方に安心して使っていただけます。

 

Q8.

火傷、水疱、湿疹、にきび、手荒れなどの中で使用に向かない症状はありますか?

A8.

炎症がある部分には、ヘパリン類似物質の単独使用は向きません。やけどをした直後(急性期)、水疱、炎症の強い湿疹なども避けた方が良いです。にきびは、肌の乾燥が悪化因子のひとつですので、肌が乾燥している場合は併用します。手荒れは、軽症であれば単独で用いますが、ヒビやアカギレを伴うような場合は、お薬との併用がよいでしょう。

 

Q9.

傷口、割れた部分、切れた部分に使用しても良いですか?

A9.

傷口、割れた部分、切れた部分などへの使用は避けてください。

 

Q10.

使うタイミングはいつがおすすめですか?

A10.

使うタイミングや頻度に特に制限はありません。手を洗った後や入浴後など、必要に応じて塗っていただければよいです。

 

Q11.

ほかの外用剤と併用する際、塗る順番や併用してはいけない製剤はありますか?

A11.

基本的に塗る順番はさほど問題になりませんが、乾燥が主体の場合は、ヘパリン類似物質を先に塗ることをお勧めします。併用できない外用剤は特にありません。

 

(参照:ヒルドイドの有効成分ヘパリン類似物質を含む市販薬にはどんなものがあるの?

(参照:ヒルドイドの有効成分ヘパリン類似物質を含む処方薬にはどんなものがあるの?

 

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この記事を監修したアドバイザ

関 太輔 医師

セキひふ科クリニック/美肌倶楽部 院長
富山大学医学部臨床教授