2020.01.30

ヘパリン類似物質の基礎知識

ヒルドイドの有効成分ヘパリン類似物質を含む処方薬にはどんなものがあるの?

優れた保湿効果をもつヘパリン類似物質。ヘパリン類似物質を含む医薬品にはどのようなものがあるのでしょうか。ヘパリン類似物質が配合された処方薬を紹介します。

1. ヘパリン類似物質を含む処方薬にはどのようなものがあるの?

ヘパリン類似物質が配合された先発医薬品と、その後発医薬品の一部を紹介します。

先発医薬品名称 左記の後発医薬品 名称 剤形 特徴
ヒルドイドクリーム0.3% ビーソフテンクリーム0.3%
ヘパリン類似物質クリーム0.3%「アメル」
ヘパリン類似物質クリーム0.3%「ラクール」
ヘパリン類似物質クリーム0.3%「SN」 など
水性クリーム のびや保湿力のバランスが良いです。
ヒルドイドゲル0.3% ビーソフテンゲル0.3%
ヘパリン類似物質ゲル0.3%「アメル」
ヘパリン類似物質ゲル0.3%「トーワ」 など
ゲル べたつかず、さらっとした使い心地です。
ヒルドイドソフト軟膏0.3% ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%「アメル」
ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%「テイコク」
ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%「ニットー」 など
油性クリーム 軟膏と銘打っていますが、クリームタイプの剤形です。しっかりとした固めの使用感で、保湿力が最も高いです。
ヒルドイドフォーム0.3% ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%「サトウ」
ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%「テイコク」
ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%「ニットー」 など
噴霧剤 スプレータイプで、剤が泡状となってでてきます。のびが良く、広範囲に使用できます。
ヒルドイドローション0.3% ヘパリン類似物質ローション0.3%「ラクール」 液(乳液) ローションと銘打っていますが、しっとりとなじむ乳液タイプの剤形です。

 

水性クリームと油性クリームの違いについて知りたい方は下記の記事を参照してください。

(参照:ヘパリン類似物質油性クリームの「油性クリーム」って何?)

 

同じヒルドイドローションのジェネリック医薬品でも、白色のローション剤(乳液タイプ)であるヒルドイドローションと異なり、無色~微黄色の澄明なローション剤が存在します。下記はその一部です。

後発医薬品 名称 剤形 特徴
ビーソフテンローション0.3%
ヘパリン類似物質ローション0.3%「ニットー」
ヘパリン類似物質ローション0.3%「ニプロ」 など
液(澄明) ヒルドイドローションと異なり、無色~微黄色の澄明なローションタイプの剤形です。

 

 

2.先発医薬品と後発医薬品の違いは?

医薬品には病院で処方される「処方薬(医療用医薬品)」と、ドラッグストアなどで処方箋がなくても購入できる「市販薬」(「一般用医薬品」や「OTC医薬品」などともいう)があります。

処方薬(医療用医薬品)は、さらに先発医薬品と後発医薬品(ジェネリック医薬品)に分けることができます。

 

2.1 先発医薬品

先発医薬品とは、日本で初めて厚生労働省に承認された医療用医薬品で、それまでになかった有効成分が配合されている医療用医薬品のことをいいます。
先発医薬品を開発した企業がその医薬品に関する特許出願を行い、特許化された場合、特許期間中(原則20~25年)は独占的に製造・販売することが可能になります。

 

2.2 後発医薬品(ジェネリック医薬品)

先発医薬品の特許期間が満了になった後、他の会社が同じ有効成分を用いて製造販売する医療用医薬品のことを後発医薬品(ジェネリック医薬品)といいます。先発医薬品がゼロから有効成分を研究し、莫大な費用と時間をかけて医薬品を作り出すのに対して、後発医薬品は開発にかかる費用や時間がかなり軽減されます。そのため、後発医薬品は比較的安価で手にいれることができます。

 

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この記事を監修したアドバイザ

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